絵本の情報
オニのサラリーマン
【文】富安 陽子
【絵】大島 妙子
【出版社】福音館書店
【ページ数】36
「オニのサラリーマン」のあらすじ
わし、オニでんねん。
すんまへん。
じごくづとめの サラリーマン。
ワイシャツを着て、ネクタイを締めて、オニのお父さんがこちらに名刺を向けています。
お父さんは、赤オニの「オニガワラ ケン」。
地獄カンパニーの平社員。
愛妻弁当を持って、子供たちに送り出される、お父さん。
「まんだらまち いっちょうめ」のバス停では、
あおオニ、きオニ、みどりオニも、これからご出勤。
そこで繰り広げられる、オニのサラリーマン達の会話。
「さいきん、ちょうし どうや?」
「いやぁ、かなぼう おもくて、かた こるわ。」
バスはいつだって、満員。
「あいた・・・・。おい、だれかの ツノ、せなかに ささってるがな。」
さて、オニのサラリーマン達が降りるのは、終点、
「じごくのせいもんまえ」
じごくへ ついたら、まず じゅんばんに、えんまだいおうに ごあいさつ。
すると、えんまだいおうから、お父さんオニ「オニガワラ氏」にも、仕事が割り当てられます。
今日は ちのいけじごくの 見張り。
午前中の仕事を終えた後、お弁当を食べて、おなかがいっぱいになったお父さんは、つい、居眠りをしてしまいます。
目覚めると、ちのいけじごくには、極楽のほうから、糸がぶらさがり、亡者たちが登っていくのが見えました。
騒ぎを聞きつけた仲間が、ちのいけじごくに、集まります。
「おまえたちは、かんぜんに ほういされている!」
「ごくらくなんか いっても、ひまなだけだぞお!もどってこおい!」
何とかおおごとにはならなかったものの、お父さんオニはえんまだいおうに しかられます。
「もう、あかん。ストレスで、ツノ おれそうや。」
感想
鬼も仕事でやってたなんて、斬新な発想!
そして「オニガワラ ケン氏」の関西弁、オニたちが交わすなんとも平凡な会話が、笑いを誘います。
5歳の娘は、オニが大嫌いです。
しかし、オニが登場する絵本には興味があるようで、これまでも、何冊か読んできました。
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この絵本「オニのサラリーマン」は、表紙の絵のインパクトに、今までとは違う何かを感じたようでした。
読み聞かせ中も、本当に楽しそうに聞いていました。
なんとこのストーリーは、著者の初夢そのままなんだとか。
それにも驚きですが、とにかく、オニの世界ってこうだったのか!という、続きが読みたくなる(今のところないようですが)絵本です。
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