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絵本の情報
いちねんせい
【詩】谷川 俊太郎
【絵】和田 誠
【出版社】小学館
「いちねんせい」の内容(詩)
「あ」
せんせいが こくばんに
あ と かいた
あ びっくりしてるみたい
せんせが こくばんの
あ を さした
あ おおきなくちで うたってる
せんせいが こくばんの
あ を けした
あ つまんない
あ だいすき
あ またあおうね
「ひみつ」
あたし しってる
あたしの あと
あなたの あは
おんなじ あなのよ
ぼく しってる
どせいの いちばん
おおきな えいせいは
たいたん
そのほかに せんせいって
なにを おしえてくれるかな
もしかすると すごいひみつ
そっと おしえてくれるかな
「せんせい」
せんせいが
わたしの なまえを よびました
せんせいは
わたしの なまえを しってるんだね
せんせいが
めがねを はずして ふきました
せんせいは
ちょっぴり おとうさんに にている
せんせいは
みなみのしまで うまれたんだって
せんせいの
おかあさんは なくなったんだって
せんせいは
なかよくしようと いいました
せんせいも
ともだちが ほしいのかな
「もしも」
もしもあたまが おしりだったら
ぱんつは ぼうしになるだろう
もしもじめんが そらだったら
にじは とんねるのなかにでる
もしも6が 1だったなら
6ねんせいは 1ねんせいだ
もしもおかねが このはだったら
ぎんこうは みどりのもりだ
もしもひるまが よるだとしたら
おとなだって おねしょをしちゃう
もしもあなたが ぼくだったなら
このうたかいたのは あなたです
その他にこんな詩で構成されています
「なまえ」
「あたらしい こ」
「たかしくん」
「あいしてる」
「わるくち」
「あな」
「そら」
「つまんない」
「かみ」
「どうして?」
「にじ」
「くんぽんわん」
「って」
「ぱん」
「はえとへりこぷたあ」
「なつのゆきだるま」
「カロンセのうた」
「たいこ」
感想
「小学一年生」(小学館)に連載された、谷川俊太郎さんの詩に和田誠さんによって絵が加えられ、単行本になったそうです。
今春小学生になる、5歳の娘と読みました。
小学校での、何気ないひとコマ。
その時に自分の中にだけフッと湧いた感情。
自分自身が小学生だったときの、そんな一瞬一瞬がよみがえります。
子供らしい発想が上手く表現されており、思わずくすっと笑ってしまいます。
タイトルが「いちねんせい」ですので、一年生になる前の心の準備としてももちろんですが、実際に入学してからもう一度読んでみると「あるある」とうなずける部分が多いのではないかと思います。
そして一年生のお子様に限らず、低学年のお子様でしたら楽しめる内容ではないかと思います。
もともと谷川俊太郎さんのファンということもありますが、娘が入学したら購入し、家に置いておきたいと思っています。
こちらの絵本もおすすめです
- 入学前の新一年生に読んであげたい絵本「ランドセルがやってきた」
- 谷川俊太郎さんの有名な詩。日本人の感性に訴える絵本「生きる」
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