くだらなさ全開の笑える絵本「でんせつのきょだいあんまんをはこべ」




絵本の情報

でんせつのきょだいあんまんをはこべ

【作】サトシン

【絵】よしながこうたく

【出版社】講談社

【ページ数】36

「でんせつのきょだいあんまんをはこべ」のあらすじ

あるひのことだった。

 

空から、突然白い物体が落ちてきた。

「なんだ なんだ!」

アリたちはそう言って、巣穴から出てくると、音のしたほうに目をやった。

 

それを見た長老が、皆に説明をした。

「あれは、あんまんと いう ものじゃ。」

 

「うおおおおお!」

アリたちに、どよめきがおこった。

 

その日の晩、巨大あんまんを運ぶためのプロジェクトチームが結成された。

リーダーに選ばれたのは、アリヤマ・アリロウ。

数々の獲物を巣穴に運ぶ指揮をとった、経験豊かなアリの勇者だった。

 

アリヤマ・アリロウ隊長の指揮のもと、隊列は道なき道を進んだ。

そしてアリたちは、巨大あんまんのふもとに到着した。

 

でかい!あまりにも、でかすぎる!

細かく切り分けて運ぶのは簡単だ。

しかし、それでは意味がない。

 

伝説の巨大あんまんは、巨大なまま運んでこそ意味があるのだ。

価値が、あるのだ。

 

「これで いけるかもしれません」

アリレオ・アリレイ。

アリの巣一番の知恵モノだった。

 

みなが、寝る間もおしんで働いた。

そして、ついに巨大あんまんを運ぶ準備ができあがった。

 

うんせ!うんせ!うんせ!うんせ!

 

アリたちは、ついにやり遂げた。

巨大あんまんを、巣穴へと運ぶことができたのだった。

 

「すべての努力は、今、報われた。」

アリヤマ・アリロウは、そう思った。

 

巨大あんまんの、カットの儀式が盛大に執り行われた。

カットの号令は、もちろんアリヤマ・アリロウ。

 

「あーんまーん!あーんまーん!あーんまーん!あーんまーん!」

 

ぱかっ!

えーっ!にくまん!?

 

甘い期待は裏切られたが、アリたちは「それも アリか」と思うことにした。

エサを巣穴に運ぶ働きアリは、じっさいは全てメスです。しかし、それではいさましさや迫力が出しにくいので、「別の世界のアリのおはなし」として、すべてオスのせっていでつくりました。

サトシン




感想

「あんまん」をまるごと運ぶ・・・。

不可能に思える挑戦に、命をかけて挑んだ、アリたちの勇気と知力と努力の物語です。

 

このインパクトのある表紙、サトシンさんの著書ということから、絶対に面白いだろうなとは察しがつきましたが、期待以上の内容でした。

 

ばかばかしいこと、くだらないことに大真面目に、本気で取り組むアリたちの姿やセリフが、まるでコント。

やることがイチイチ大袈裟!

そんなことに気合入れすぎじゃない?

 

一人で読んでももちろん面白いのですが、何人かで読むと盛り上がりそうな絵本です。

もしかしたら、男の子のほうがウケるかもしれません。

 

大人にもおすすめのナンセンス絵本です。

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