絵本の情報
ほらなにもかもおちてくる
【文】ジーン・ジオン
【絵】マーガレット・ブロイ・グレアム
【訳】まさき るりこ
【出版社】瑞雲舎
「ほらなにもかもおちてくる」のあらすじ
はなびらが、テーブルのうえに おともなく おちてきます。
かぜにまって たのしげに。
ふんすいのみずが おちてきます。
りんごが きから おちてきます。
なみうちぎわに、なみが ざぶんと うちよせます。
すなのおしろが、くずれて みずのなかに おちます。
このはが、はらはらと おちてきます。
どんぐりが、ぽとん ぽとんと おちてきます。
おかに ゆきが ふってきます。
ゆきが、ひとのあたまや ぼうしのうえに おちてきます。
いぬのうえにも、まどから そとをみている ねこのうえにも、
いえの やねのうえにも、こうえんの どうぞうのうえにも。
あめが ふってきます。
あめは おがわや みずうみをみたし、うみへとながれていきます。
あめは なえをそだて、はなを さかせてくれます。
あめは かさのうえにも、レインコートのうえにも おちてきます。
かげが しずかに おりてきます。
よるの とばりが おりてきます。
ほしが ふってきます。
ジミーの ついきのいえが、くずれて ゆかに おちます。
「さ、もう ねるじかん」と、おかあさんが いいます。
ジミーは、つみきを ゆっくり かたづけます。
それから ベッドに はいり、あさまで ぐっすり ねむります。
あさ、おとうさんが ジミーを ベッドから だきあげます。
そして、くうちゅうに、ぽーんと ほうりあげます。
でも ジミーは おちません。
おとうさんが、ジミーを しっかり うけとめました。
感想
ゆっくり、じっくりと味わいたい絵本です。
詩的な文と優しい絵で、当たり前のことがとても美しく感じられます。
1952年度コールデコット・オナー賞受賞作品『どろんこハリー』の名コンビによるデビュー作です。
物語の終わりは、どこにでもありそうな家庭の様子を描いています。
ゆっくりと寝る時間が近付き、片付けをして、眠りにつきます。
そこで終わるのかなぁと思いながら読んでいると、素敵なラストが続きます。
それまでは、なにもかもおちていたのに・・・・・
ジミーだけはおちませんでした。
ほっとできて、心が温かくなる絵本です。
娘は5歳ですが、もっと早くこの絵本に出会って、繰り返し読んであげたかったなぁと思いました。
寝かしつけにもおすすめです。
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