絵本の情報
マルマくんかえるになる
【文】片山 令子
【銅版画】広瀬 ひかり
【出版社】ブロンズ新社
【ページ数】32
「マルマくんかえるになる」のあらすじ
おおきな はすいけが ありました。
いけには かえるのこが すいすい およいでいました。
でも マルマくんだけは うまく およげません。
そんなマルマくんを、みんながからかいました。
そこに、ガマ先生が「はすバス」に乗ってやってきました。
マルマくんをからかっていたこどもたちが逃げていきました。
ガマ先生は、マルマくんを はすバスに乗せました。
ほかにも、
かなしそうな かおをしたキーヨくん
しくしく ないているルビーちゃんを乗せました。
池をぐるーっとまわって 学校に戻りました。
三匹は、まだ成長の途中。
学校では、先生が色とりどりの浮わと水中眼鏡をいくつももってきました。
三匹は、それぞれが ちがうもようのうきわと水中めがねをえらびました。
「こんな ふしぎな ときがあるのは かえるだけなんだ。ゆっくりだって いいんだよ。」
次の日、まるまくんたちは、始めてガマ先生におしえてもらいました。
おたまじゃくしから、足がはえて、手がはえて、おっぼが消えることを。
それから、およぐ れんしゅうを しました。
そのあとは泳ぎの勉強をしました。
「こまったことが おきたら しずかに よく かんがえること。
そして べんきょうすること。すると こまったことは
すこしずつ すてきなことに かわっていくよ」
がませんせいは 三人に言いました。
感想
鮮やかな銅版画が美しい絵本です。
我が家は、家の裏がすぐ田んぼです。
ちょうど田んぼに水をはり、田植えを終えた週末。
暗くなるとカエルの大合唱が始まります。
生物が大好きな5歳の娘は、幼稚園から帰ってくると、毎日お友達と庭でカエル探しをして、遊んでいます。
これまで、カエルに関する本は何冊か読んできましたが、この絵本は、より優しく、噛み砕いて、カエルの生態を分かりやすく教えてくれます。
人間の立場からではなく、カエル先生が、カエルの立場で、カエルたちに授業をする。
それを、人間の私たちがのぞき見させてもらっているような、感覚です。
成長には、個人差がある。
頑張らなくていいんだよ。
ゆっくりだって、いいんだよ。
ガマ先生の優しさに、心が和みます。
娘は、とても気に入ったようでした。
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