絵本の情報
はるのおとがきこえるよ
【文】マリオン・デーン・バウアー
【絵】ジョン・シェリー
【翻訳】片山 令子
【出版社】ブロンズ新社
【ページ数】32
「はるのおとがきこえるよ」のあらすじ
ふゆのおわりのよるに
ふしぎなおとを
きいたことある?
コツン コトン コツコツ
それから・・・
ガリガリ バリバリ
そのあとに・・・
パリン パクン パン
音を聞いた少年が、ベッドから飛び起きて、外を眺めます。
すると、庭の真ん中に、くまが立っていました。
「もうすぐ くるよお。いっしょにいこう」
少年は、くまと出かけることにしました。
くまのてのなかに きみのて
きみのてのなかに くまのて
「もうすぐ きますよー」きのめが うたう。
「もうすぐ きますよー」かぜが くりかえす。
「もうすぐ くるよおー」くまも うたうように いう。
途中で出会ったのは
うさぎ
りす
ビーバー
みんなで音のほうを目指します。
コツン コトン コツコツ
ガリガリ バリバリ
パリン パクン
やっとたどり着いた先にあったのは、大きな卵。
パアーン!
卵がはじけて、色鮮やかで、楽し気な、春がやってきました。
感想
タイトルから、春が来るのだろうな、という察しはつきました。
男の子と、心優しい熊、そして小さな動物たちが、一緒になって音の正体を探しに行く設定に、読んでいてワクワクしました。
そして、卵が割れた瞬間、思わず「わあ!」と娘と共に盛り上がってしまいました。
ダイナミックで、美しく、色鮮やかな春が、登場します。
先日、娘は
「春って、おっきな卵から来るんだよね~」
「じゃあ、夏は、どこから来るんだろうね~」
と言っていました。
図書館で借りた絵本で、一度しか読んでいないのに、タイトルまで覚えていました。
よほど、印象深く心に残ったようで、驚きました。
私も、未だに最後の1ページが頭から離れません。
それくらい、強烈な春の訪れでした。
一応、春が卵から来るのではないことは、説明しておきました。
訳者の「片山令子」さんは、詩人なのだそうです。
リズムが心地よく、魅力的な言葉たちにもうなずけます。
春に読み聞かせてあげるのに、ぴったりな絵本です。
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