お泊り保育を嫌がる娘と読んだ子供の本当の気持ちを描いた絵本「ぼくはいかない」




絵本の情報

ぼくはいかない

【文】柴田 愛子

【絵】伊藤 秀男

【出版社】ポプラ社

【ページ数】31

「ぼくはいかない」のあらすじ

ぼく、しんたろう。

まいにち こどもたちの あそびば

「あそび島」で あそんでいます。

きょう、「あそび島」に いくと、

”ペガススの家”の はなしを していました。

 

”ペガススの家”とは、山の中にある、宿泊所。

「あそび島」の子供たちと、先生だけで、泊まりに行くという話を、先生から聞きました。

 

「どうするか あしたまでに かんがえておいてね」

先生のあいこさんが、言いました。

 

ぼく、そんなの こまるよ。

おかあさんやおとうさんと いっしょじゃないんでしょ?

 

今まで、ひとりでどこかに泊まりに行ったことなんて、なかった。

夜寝るとき、お母さんがいなかったことなんて、なかった。

どうしよう。

どうしよう。

どうしよう。

 

次の日。

「あそび島」のみんなは、楽しそうに”ペガススの家”の話をしていた。

 

ぼくは。

ぼくは どうしよう。

 

あいこさんが、「いくかいかないか おしえてね」と

ひとりひとりに ききはじめた。

 

みんな「いく」って 言ってる。

 

どうしよう。

ぼくは、どうしよう・・・・・。

 

とうとう、ぼくのばんが、きた。

 

「ごめんなさい。ぼくは、いけない・・・。」

 

ひとりじゃ だめだ。

夜、お母さんがいないなんて

考えただけでも、悲しくなる。

 

「ごめんなさい なんて おもわなくて いいんだよ。

しんちゃん、ごめんなさい なんて いわなくて いいんだよ。」

あいこさんが、言った。

 

「・・・・ぼくは いかない。」

ぼくは、もう一度、みんなに言った。

今度は、少し大きな声で、言った。

 

あれから 3年。

ぼくは、これから”ペガススの家”へ行きます!

もちろん こどもたちだけで。




感想

娘が大好きな「あそび島」シリーズです。

 

あそび島シリーズイチオシの記事☟

2001年(第7回)日本絵本大賞受賞の絵本「けんかのきもち」

2017.06.15

 

2週間後に、幼稚園のお泊り保育を控えている5歳(年長)の娘と一緒に読みました。

実は、娘は2年前(年少のとき)から、お泊り保育が気がかりで、嫌で嫌で仕方がない様子でした。

これはまずい!と、約一年前から、それとなく娘の心の準備をしてきました。

 

私の両親の家に泊まらせたり、絵本も活用したり。

関連記事☟

ひとりでお泊りさせる時期に読んであげたい絵本「ひとりでおとまりしたよるに」

2017.01.27

最近では、徐々に心の準備もできてきたようですが・・・

 

この絵本の主人公、しんたろう君は、

「ぼくはいかない」

と言ったことで、何とか危機を乗り越えました。

 

実は、読み聞かせながら、娘も同じことを言いだすのでは?と心配になりました。

しかし、ちゃんと、3年後には行くことができ、少し安心しました。

 

こういう場面に立たされたとき、子供にとって、

自分の気持ちに素直になること

自分だけ違う意見を述べること

は、とっても難しいことだと思います。

 

大事なのは、自分の気持ちです。

子供の本当の気持ちを描いた、貴重な一冊です。

 

もし、娘がまだ「行きたくない」と言うなら

(娘は、行けば楽しめると分かっていますので行かせますが)

思い切り、本当の気持ちを言わせて、受け入れたいと思っています。

 

お泊り保育を控えていて、嫌がっているお子様におすすめの絵本です。

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