ぼくはピカピカの小学校一年生!入学式の絵本「いちねんせいになったから!」




絵本の情報

いちねんせいになったから!

【作】くすのき しげのり

【絵】田中 六大

【出版社】講談社

【ページ数】36

「いちねんせいになったから!」のあらすじ

きょうは、にゅうがくしきだ。

 

いちねんせいに なったから・・・・・

ともだち ひゃくにん できるかな。

 

でも、どう すれば、ともだち ひゃくにん できるかなあ。

 

「そうだ!」

ぼくは、いい ことを かんがえた。

 

きょうの にゅうがくしきで、へんじを する ときに、じこしょうかいを したら どうだろう。

 

「たきの りゅうたろうくん」

「はいっ。ぼくが、たきの りゅうたろうです。

すきな たべものは、なっとうと ぎょうざ。

いちねんせいに なったから、ともだちを ひゃくにん つくりたいです。

ぼくと ともだちに なりたい ひと、あつまれー」

 

これなら、すぐに ともだち ひゃくにん できるかも!

 

そうだ。

すきな たべものは、この まえ すこし たべる ことが できた ピーマンも ついかしたりたり して。それから、ちょっと えいごを つかったり して・・・・。

 

「ハ~イ。アイム タキノ リュウタロウ。」

これなら、あっと いう まに ともだち ひゃくにん できるかも!!

 

でも・・・・・。

いちねんせいの せんせいが、ものすごく きびしい せんせいだったり して。

 

それなら・・・・、そうだ!

ろうかで、じこしょうかいを したら どうだろう。

 

「わたくし、たきの、たきの りゅうたろうです。

ただいま、ともだちを ひゃくにん つくって おります。

どうか、どうか、たきの りゅうたろうを よろしく おねがいします。」

 

これなら、きっと ともだち ひゃくにん できるかも!

 

そうだ。

なにか やくそくが あった ほうが いいかも。

 

そうだ!

ひとりひとりに じこしょうかいの カードを くばったら どうだろう。

 

そうだ。

カードと いっしょに くじびきの けんも くばったら どうだろう。

 

でも、きびしい せんせいに 「ダメ」って いわれたら どう しよう。

 

しんぱいしながら、ぼくが きょうしつに はいった ときだ。

「たきの りゅうたろうくんね。にゅうがく おめでとう」

「は、はい」

 

せんせいの おひさまのような えがおに、ぼくは、なんだか どきどきした。

 

となりの おんなのこが、はなしかけて くれたけど、ぼくは、ずっと どきどきして いた。

トイレにいきたくなったとき、隣のおんなのこが、ぼくのかわりに せんせいに いって くれた。

おねえさんのように やさしくて、ぼくは、また どきどきした。

 

そして、どきどきした まま、にゅうがくしきが おわった。

 

「ちょっと きんちょうしたね」

となりのおんなのこが いった。

 

「うん。あの、ぼくの なまえは、いや、アイム・・・・・」

「わかってる。たきの りゅうたろうくんでしょ。つくえに かいて ある。りゅうたろうくん。あした いっしょに あそぼうか」

 

すきな たべものは、なっとうと ぎょうざと ピーマン。

きのうの よる、やっと ひとりで トイレに いく ことが できた。

アイム タキノ リュウタロウ。

 

にゅうがくしきの ひに、ひとり ともだちが できた。

これは、「入学式」の日のお話です。

やさしい先生との出会い、入学式の日に、ひとりできたすてきな友達。りゅうたろうくんが、そしてこの本を読んでくれる子どもたちが、入学式の日のようにいきいきとした表情で毎日の小学校生活を送ることができますように。

著者あとがきより




感想

娘も、今春、小学生になりました。

この絵本は、入学式の前に一緒に読みました。

 

「一年生になるんだもん!」

ずっと張り切っていた娘ですが、入学式間近になると、不安な気持ちを抱えていたようでした。

 

「どうやってお友達作ろう?」

「先生怖いかな?」

 

そんなとき、図書館でこちらの絵本を借りました。

 

入学式当日、この絵本の主人公のように、隣の席の女の子とお友達になりました。

そして、先生の、おひさまのような笑顔に、とても安心したようでした。

 

「私、ここの小学校で良かった!」

「先生、大好き!」

今も毎日、元気に通学しています。

 

期待に胸を膨らませ、入学式を迎える子供達。

でも、内心は、少し不安ですよね。

 

言葉にはしなくても、きっと、小さな心で想像を巡らせているのではないでしょうか。

 

みんな、同じ気持ちなんだよ。

この絵本を読むことで、少なからず、その子なりの心構えができるのではないかと思います。

 

娘が入学式の日、隣の席の子に「お友達になろう」と自分から言えたのも、この絵本のお陰かなと思っています。

もうすぐ入学式を迎えられる時期に、是非お子様と読んでいただきたい一冊です。

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