”ケータイ・ネットより絵本を”絵本の重要性を説く「みんな、絵本から」




「絵本の読み聞かせ」って、大抵どこの家庭でもしているし、自分自身が子供の頃も”普通に”してもらっていたと思います。

だから、簡単なことのように思えるけれど、そして、大したことのない”普通のこと”として捉えてしまいがちだけれど、実は、現代の子供にとって、とても「重要性が高い」ことなのではないかと、最近になって思うようになりました。

我が家は、私が、ただただ好きで、ほとんど娘に付き合ってもらう、というスタイルで続けていた「絵本の読み聞かせ」。

特に効果を期待して続けてきたわけではないのですが、これまで、絵本に助けられてきたことが、多々あります。

様々な効果も、実感しつつあります。

絵本って、素晴らしいな、と感じる日々・・・

 

そんな中、ふと目に留まった「絵本の読み聞かせ」について書かれた本を、手に取ってみました。

今回は、ノンフィクション作家、柳田邦男さんの著書「みんな、絵本から」を読んで、自分なりに感じたことがありましたので、要点や、特記したい内容をまとめてみたいと思います。

本の情報

タイトル:みんな、絵本から

著者:柳田 邦男

写真:石井 麻木

出版社:講談社

ページ数:72ページ

要約

  • 授業についていけなくて、不登校になり、反抗的でテレビばかり見ていた小学生女児に、母親が、しっかり絵本の読み聞かせをするようになった。おねしょもなくなり、とても明るい子供になった。
  • テレビ、ゲーム、ケータイ、ネットに浸りきり、生身の人間同士の接触が、どんどん少なくなっていく。幼児用のケータイまでが、派手に宣伝される。そこに出現しつつあるのは、子どもたちの「沈黙の春」だ。
  • ゲームやケータイ・ネットにひたっていると、脳のなかでバーチャル・リアリティ(仮想現実)の世界と現実の区別がつかなくなる。最近の小学生のなかには、人は死んでも、どこかで生き返ると思っている子が、10数%から40%もいる。
  • ある都立病院の小児科医の報告によると、赤ちゃんの定期健診にきた女子の休憩室が、最近は談笑のない沈黙の場に変わってしまった。母親たちの全員が授乳しながら赤ちゃんを見ることもなく、携帯電話に熱中しているのだ。これでは赤ちゃんの心は育たない。
  • 「心のへその緒」は3歳まで切れない。抱きしめることは、心育ての”常備薬”。絵本には、「抱っこ」がいっぱい。

”ゲーム、ケータイ、超楽しい”の弊害5つ

  1. 依存症に陥りやすい。
  2. 生身の人間との接触が希薄になり、他社への思いやりや、いのちの感覚が失われる。
  3. 自己中心的になる。
  4. 匿名発信の会館にひたるうちに、モラル意識を失い、人格が「二重人格」化する。
  5. 有害サイトにアクセスしたくなる。

絵本「読み聞かせ」のすごい力10カ条

  1. 言葉(言語力)を発達させる。
  2. 感性・感情をきめ細かく分化発達させる。
  3. 文脈理解力を発達させる。
  4. 読み手の情感をこめた読み方によって、子どもの心に絵本の内容が「現実体験」に等しいかたちで、深く染み渡って記憶される。
  5. 子どもが自分で時間をコントロールすることができる唯一といえるメディアである。子どもはゆっくりと絵の細かいところまでたのしんだり、前の頁に戻ったりして、深く記憶に刻んでいく。
  6. 親も心が穏やかになって、ガミガミ言わなくなり、やさしく子どもに接するようになる。
  7. 言うことを聞かなかった子どもも、心が穏やかで素直になって、読み聞かせに気持ちを集中させる。
  8. 親が子どもと生身で触れ合うアタッチメントの機会を取り戻す時間になる。
  9. 絵本は大人になってから「心の故郷」になるほど、心の深いところに刻まれ、生涯の「心の財産」となる。
  10. 大人たちのグループで、自分たちのための絵本の「読み聞かせ」をして、心を癒すことができる。

著者の呼びかけ”大人たちへ”

この本は、著者が10年間取り組んできた絵本とメディアと子育ての問題についてのエッセンスをまとめたものです。

著者は、呼びかけています。

大人が変わらなければ、子どもは変わらない。

大人が変われば、子どもも変わる。

大人たちよ、自らの意識改革、価値観の転換を決意してほしい。

”ケータイ・ネットより、絵本を!”と。




まとめ

4歳の娘が、先日、こんなことを言いました。

「今日は、明るい時間にお風呂に入って、明るい時間にご飯食べて、明るい時間にお布団に行こう。」

理由を訪ねました。

すると、こんな答えが返ってきました。

「だって、そうすれば、寝る前にたっくさん絵本が読める時間ができるでしょ!」

 

娘がお腹にいるときから、毎日続けてきた読み聞かせ。

我が家では、絵本の読み聞かせで、愛情を感じてくれさえすれば、十分、という気持ちと、一日の終わりに絵本を読まないと損した気分になる、というほど、絵本に魅力を感じているので、決して頑張って読み聞かせをしているわけではありません。

しかし、これまでに何度も、絵本に助けられたな、とか、毎日の読み聞かせが娘にとっても、私にとっても、良い影響を及ぼしてくれているなと、感じることがありました。

 

絵本の読み聞かせに、無駄なことは、ひとつもないと思います。

絵本が、これから先も、私達親子にもたらしてくれるものは、無限だと思っています。

毎日、夜、寝る前の読み聞かせで、一日の終わりを、本当に幸せに迎えることができています。

 

絵本の読み聞かせは「愛情のシャワー」。

これは、最近、辿り着いた答えです。

 

著者もおっしゃっていますが、絵本は「救世主」。

子育てに悩みを抱えているお母さんが、絵本の読み聞かせによって、救われることがある、と、私も信じています。

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絵本の読み聞かせをしてあげられる時期は、案外短い。最初からうまくいっていたわけではないけれど、毎日の読み聞かせは、間違いなく私達親子に、沢山のことをもたらしてくれています。そんな私達親子の「読み聞かせ」これまでと、これから。