本当は褒められたい!ぼくの願いが泣ける絵本「おこだでませんように」




絵本の情報

おこだでませんように

【作】くすのき しげのり

【絵】石井 聖岳

【出版社】小学館

【ページ数】32

「おこだでませんように」のあらすじ

ぼくは いつも おこられる。

いえでも がっこうでも おこられる。

 

ぼくのお母ちゃんは、仕事をしていて、帰りが遅くなることが、ある。

そんなときは、一生懸命、妹の面倒を、ぼくが見る。

 

妹は、すぐに泣く。

そして、大抵、お母ちゃんが帰ってくるまで、泣いている。

 

妹が泣いた日は、ぼくが必ずお母ちゃんにおこられる。

 

「また いもうと なかして!」

(いもうとのくせに わがままばっかり いうからや)

 

「まだ しゅくだい してないの!」

(いもうとと あそんでやってたからや)

 

だけど、ぼくが思っていることを言うと、お母ちゃんは余計におこるに決まってる。

だから、ぼくは だまって、横を向く。

なにも言わずに、おこられる。

 

あーあ、ぼくは いつも おこられてばっかりや。

 

ぼくは がっこうでも よく おこられる。

 

今日も、ぼくはくやしい思いをして、

マー君にキックして、ター君にパンチをした。

 

先生がやってきて、ぼくだけが、おこられた。

 

「また やったの!」

(ふたりが さきに いじわる いうたんや)

 

「ぼうりょくは いけません!」

(でも「なかまに いれてやらへん」と いわれたのは、ぼくの こころが もらった パンチやで)

 

ぼくは、だまって 横をむく。

何も言わずに、おこられる。

 

あーあ、ぼくは いつも おこられてばっかりや。

 

ほんまは ぼく「ええこやねえ」って いわれたいんや。

けれど、お母ちゃんも、先生も、ぼくをみるときは、いつも おこった顔や。

 

ぼくは どないしたら おこられへんのやろ。

ぼくは どないしたら ほめてもらえるのやろ。

ぼくは・・・・「わるいこ」なんやろか・・・・。

 

せっかく しょうがっこうに にゅうがくしたのに。

せっかく 1年生に なったのに。

 

7月7日、ぼくらは、七夕さまのお願いを、短冊に書いた。

 

ぼくは、小学校に入学してから教えてもらった ひらがなで、

一番のお願いを、書いた。

 

ひらがな ひとつずつ、心を込めて書いた。

 

「おこだでませんように」




感想

一生懸命覚えたひらがなで、一文字一文字書いた七夕の願い事が

「おこだでませんように」

 

5歳の娘は、その瞬間、笑っていましたが、私は泣けました。

作者が、実際に目にした七夕の「願い事」だそうです。

 

いつもいつも怒られてばかり。

本当は褒められたいのに、なんだかうまくいかない。

 

七夕の願い事を、必死に考えたぼく。

書くのがクラスで一番遅くて、また先生に、おこられるかな?

 

やっぱり・・・願い事を書いた後に、先生に呼ばれた。

また、怒られるのかな?

 

しかし、先生は褒めてくれました。

怒ってばかりで、ごめんねと、謝ってくれました。

 

そして僕は、家に帰り、お母ちゃんにも褒められました。

妹にいつもしているように、抱きしめてくれました。

 

七夕の願いは、すぐに、かなえられました。

 

弟妹がいる、長男に

七夕の日に

よく怒ってしまう、お母さんに

おすすめの絵本です。

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