絵本の情報
はじめてのおつかい
【著者】筒井 頼子
【絵】林 明子
【出版社】福音館書店
【ページ数】32
「はじめてのおつかい」のあらすじ
5歳のみいちゃんは、ある日、ママにひとりでおつかいを頼まれます。
みいちゃんは、ままと2つ約束をしました。
車に気を付けること。
お釣りを忘れないこと。
ままにもらった百円玉を2つ、しっかりと握りしめ、みいちゃんは、牛乳を買うために、うちを出ました。
ベルを鳴らして走る自転車。
みいちゃんは、どきんとして、塀にくっつきました。
いつも、ままと公園に行くときに通る坂。
あの坂のてっぺんが、お店です。
みいちゃんが駆け出したとたん、あまりに急いだので、転んでしまいました。
でも、お金のことが心配で、すぐに立ち上がりました。
お金を見つけると、みいちゃんは再び、元気に坂を駆け上りました。
お店には、誰もいませんでした。
「ぎゅうにゅう ください。」
大きな声を出したつもりなのに、小さな声しか出ませんでした。
「ぎゅうにゅう ください。」
2回目には、どきどきしながら、もう少し頑張りました。
けれど、車の音にかき消され、また誰も出てきてくれませんでした。
すると、おじさんが、たばこを買いにきました。
次に、おばさんが、みいちゃんを押しのけて、パンを買っていきました。
「ぎゅうにゅう ください。」
3回目。
自分でも、びっくりするくらい大きな声が出ました。
やっと、お店のおばあさんと目があいました。
「まあまあ、ちいさな おきゃくさん。気が付かないで、ごめんなさい。」
みいちゃんは、急にほっとして、我慢していた涙がおっこちました。
感想
5歳の娘も、一人で出かけることに、今憧れています。
自分自身が小さかった頃、少し離れた友達の家、公園、駄菓子屋さん、5歳よりももっと早く、一人で出かけていた記憶があります。
車通りが多い、現在の家周辺。
隣の家に娘が遊びに行く時でさえも、ハラハラしてしまいます。
公園に一人で、おつかいに一人で、なんて、まだまだ考えられません。
でも、きっともう少ししたら、娘も一人で出歩くようになると思います。
憧れの「おつかい」。
はじめての時には、きっとこんな感じなんだろうな、という想像が、できたのではないかと思います。
主人公の女の子は、角をひとつ曲がったところにある、家からはすぐそこ、に「はじめてのおつかい」に出かけました。
しかし、5歳の女の子にとって、一人で行くおつかいは、大冒険でした。
楽しい気持ち
私に任せて!という、自立した気持ち
やっぱり、ひとりだと不安でたまらない気持ち
5歳のみいちゃんの複雑な心の内が、臨場感たっぷりに伝わります。
娘は、みいちゃんが涙をぽろりとこぼした場面で、一緒に泣いていました。
私にとっては、懐かしい絵本です。
今回、娘と共に読むことができて、良かったです。
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