絵本の情報
スミス先生とふしぎな本
【作】マイケル・ガーランド
【訳】藤原 宏之
【出版社】新日本出版社
【ページ数】32
「スミス先生とふしぎな本」のあらすじ
二年生になって、最初の登校日。
ザックは、たいくつしていました。
そこに、へんてこりんな先生がぐわっと入ってきました。
「こんにちは みなさん。スミスです。こんど このクラスを うけもつことになったの。」
スミス先生が、持ってきた本を読み始めると、信じられないことが起こりました。
本の登場人物たちが、突然目の前にあらわれたのです。
スミス先生は、毎日新しいお話を読んでくれました。
ザックは、学校へ行くのが待ち遠しくてしかたがありませんでした。
スミス先生の読み聞かせが終わると、登場人物も冒険の世界も、
ひゅるるん
という音とともに、本の中に戻っていきました。
ある金曜日、リッテンロットン校長先生が教室にやってきました。
スミス先生が、交通渋滞に巻き込まれたので、本を読んで聞かせてほしいと頼まれたのです。
校長先生が本を読み始めると、いつもと同じことが起こりました。
校長先生は驚いて、教室を飛び出しました。
すると、みんなが好き勝手に、色んなお話を読み始めました。
登場人物たちがどんどんとびだして、教室はぎゅうぎゅう詰めになりました。
ザックは悲鳴をあげました。
「みんな ちゃんと おしまいまで おはなしを 読んでよ」
お話を最後まで読まないと、登場人物たちが本に戻れないのです。
スミス先生が、学校へ到着しました。
この状況をみて、先生は、本気で怒っていました。
先生はひとつずつ本をおしまいまで読んで、登場人物たちを本の中におさめました。
スミス先生が最後の本を閉じるのと同時に、校長先生が消防士と共にあらわれました。
スミス先生は、みんなにだけわかる、秘密のほほえみを浮かべました。
本を読む事が、こんなに楽しいって 誰が想像したでしょう?
感想
スミス先生と・・・は、シリーズ化されているのですが、この絵本が第一作目です。
表紙が気になり、図書館で借りてみました。
コンピューター技術を駆使して描かれているそうです。
予想通り、絵本の中身もまるでアニメを見ているようでした。
物語の内容と、リアルで迫力のある絵が相まって、好奇心をくすぐられ、ワクワクしながら引き込まれる絵本です。
絵本から飛び出す登場人物は、実は有名なお話の主人公ばかり。
何度も繰り返し読みながら、当てっこをするのも面白いと思います。
本を読むことは楽しい!
想像力を膨らませれば、こんな世界が体感できるよ!と、教えてくれます。
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