絵本の情報
たったひとつのねがいごと
【著者】バーバラ・マクリントック
【翻訳】福本 友美子
【出版社】ほるぷ出版
【ページ数】32
あらすじ
ある日、モリーは、マントをはおり ぼうしをかぶって、
ばんごはんのさかなを かいにでかけました。
おかあさんが、かぜをひいて ねこんでしまったからです。
そこで、「ちょっとあなた」と、知らないおばあさんが、声をかけてきました。
モリーは、知らないおばさんから、今夜、お皿の魚から1本、骨が見つかり、それは魔法の骨であることを告げられます。
そして、その骨は、一度だけ、どんな願い事をも叶えてくれるのだと、言われます。
そのおばあさんの正体は、モリーを守る妖精でした。
その晩、モリーが食べた魚から、本当に1本だけ、骨が残りました。
モリーの兄弟たちは、モリーがどんな願い事をするのか、気になって仕方がありませんでした。
モリーは、本当に叶えてほしい願い事が見つかるまで、待ってみることにしました。
ペットのうさぎが苦しんだり、大事なお皿が割れたり、おばけが出たり。
モリーの家には、様々な事が起こります。
兄弟たちは、その度に「魔法の骨」を使うようにモリーにお願いしますが、モリーは、様々な方法で、それらの問題を解決してしまいました。
あくる朝、一番下の兄弟が、自分も「魔法の骨」を手に入れようと、魚の市場に向かいました。
そして、迷子になってしまいます。
家族がどんなに探しても、見つかりませんでした。
雪の降る、寒い日。
日が暮れても、見つかりません。
モリーは、魔法の骨を使いました。
すると、妖精のおばあさんが、迷子の兄弟を連れて現れました。
それだけでなく、妖精のおばあさんは、兄弟ひとりひとりに、小さな贈り物をして、消えてしまいました・・・
感想
英国の作家チャールズ・ディケンズのお話にヒントを得て、著者が描いた絵本です。
この絵本に登場するのは、全て擬人化された「猫」。
何でも望みが叶う、と言われたモリーは、決して目先のことに魔法の力を借りようとせず、起きた問題を着実に、堅実に解決していきます。
兄弟の面倒見もいいモリー。
大事に大事に「魔法の骨」をとっておいたのに、やはり、使ったのは、兄弟のためでした。
マクリントックらしい、細部に渡り、丁寧に描かれた、心温まる絵本です。
プレゼントにもおすすめの一冊です。
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