絵本の情報
あたまのうえのかみさま
【作】のぶみ
【出版社】サンマーク出版
【ページ数】32
「あたまのうえのかみさま」のあらすじ
※太字がかみさまの言葉です
アンちゃんが イヤだイヤだ ばっかり いってると、ままは、こんなことを いいました。
「ねぇ、アンちゃんの あたまのうえには、かみさまがいるの しってる?」
「え?かみさま??そんなのいるわけ ないじゃん」
「かみさまは、アンちゃんのこと だーいすきだから、いってることを ホントにするのよ」
「たのしい たのしいって いってたら かみさまは、たのしいことを あつめてくるの だから アンちゃんが イヤだばっかり いってたら かみさま、どうすると おもう?」
「イヤなことを あつめてくるのよ」
アンちゃんは、かみさまが いるなんて ぜんぜん しんじられません。
「だって みえないし、あたまのうえにも いないじゃん」
すると・・・・・
「ウッギャー!ホントに でてきた!!」
「だって だって かみたま・・・・」
「アンちゃんのこと だーいすきだから いるって しんじてほしかったんだ、ぞなもし」
「そうだ、アンちゃんに みせたいものがある、ぞなもし」
「かみたまは みーんなに ついてるんだ、ぞなもし」
「おこめ ひとつぶひとつぶにも かみたまがいる、ぞなもしよ」
「そっか あたし、これから ごはんつぶのこすの やーめた」
「あれ?かみさま すけてみえる もうきえちゃうの?」
「かみたま ホントは、アンちゃんが ママのおなかのなかに いるころから いっしょだ、ぞなもし」
アンちゃんが はじめて わらったひ
はじめて たったひ
アンちゃんが ガマンできたひ
アンちゃんが やさしかったひ
「かみたまは、みてる アンちゃんが だれよりも やさしいことを しっています、ぞなもし」
「かみたまが ぜんぶおしえると アンちゃんのために ならない・・・・・」
そういうと、あたまのうえのかみさまは、フッときえました。
アンちゃんは、よるまで ずっとずーっと なきました。
「ねぇ。まだ あたまのうえにいる?
これから かみさまに、はなします。
あたし、もうイヤだって いわないよ
みんなに やさしくするたび
かみさまと あえるような きがするでしょう」
「このこに たくさんの いいことがおこりますように」
のぶみさんからのメッセージ
ぼくの小さいころ住んでいた家は、キリスト教の教会でした。おとうさんとおかあさんは、牧師さん。住んでいた家の1階が礼拝堂です。ぼくは、なんの宗教でもないけど、小さいころ、おかあさんに「かみさまは、見てるよ」ってよく言われました。かみさまは、たまにぼくを成長させるために「それ、やれなくもないけどマジやんのかよ~」ってことを かみさま試験として出してきます。それをがんばってこえると 必ずいいことが起こる。いいことが起こるのは、かみさまが「そうそう、その調子!」って言ってくれてるような気がぼくはします。自分がした優しさのなかに かみさまは、いるんじゃないかな?だから今日も自分から優しくしよう。かみさまがいつも見てるから。
感想
5歳の娘と読みました。
タイトルに惹かれて、図書館で予約をしたのですが、半年待ちました。
人気の絵本なんだ、どんな内容なのだろう?と、楽しみにしていました。
ようやく手にしてみると、「のぶみ」さんの作品だったのですね。
読んで以来、かみたまの使う語尾「ぞなもし」が、娘と私の間でブームになっています。
私自身も、幼い頃、ずっと「見られている」ことを意識していました。
母に言われたのか、先生に言われたのか、見られているのが「神様」だったのか、記憶は定かではありません。
しかし、ずっと「見られている」という意識があったから、悪いことはできませんでした。
ゴミが落ちてたら拾おうと思ったし、困っているいる人がいたら見ず知らずの人でも声をかけました。
決められたことは守り、なるべく良い行いをしようと心がけていました。
来年小学生になる、娘。
神様じゃなくてもいいのですが、ちゃんと見られているよ、見てくれている人がいるよ、という意識を持たせたくて、この絵本を一緒に読んでみました。
見えなくても、いつも見てくれる(見守ってくれる)存在を感じるきっかけにはなったと思います。
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