ひとりが好きな子供に読んであげたい絵本「あなただけのちいさないえ」




絵本の情報

あなただけのちいさないえ

【著】ベアトリス・シェンク・ド・レーニエ

【絵】アイリーン・ハース

【訳】ほしかわ なつよ

【出版社】福音館書店

「あなただけのちいさないえ」のあらすじ

ひとはだれでも そのひとだけの いえが ひつようです

 

子どもは、たいてい

おかあさんや おとうさんといっしょに、

じぶんのいえに すんでいますね。

 

でも、わたしがいっているのは、

そういうことではありません。

わたしがいっているのは、

そういうこととは、ずいぶん

ちがいます。

 

いろいろなところが、

ひみつのいえになります。

あなただけの

ちいさないえになるところは、

いくつもあります。

 

どうぞ、

わすれないでください・・・

 

ひとには だれでも、そのひとだけの

ちいさないえが ひつようです。

 

おとこの子は だれでも、その子だけの

ちいさないえを もっているものです。

 

おんなの子は だれでも、その子だけの

ちいさないえを もつようになるでしょう。




感想

この絵本の中で使われている、あなただけのちいさな「いえ」とは、住む「家」のことを指しているのではなく、自分の「テリトリー」のことを意味しています。

 

誰にでも、自分のテリトリーに入ってほしくないときが、あります。

ひとりになりたいとき、そっとしておいておしいとき、気付いていても、いなくても、みんなそれぞれの「ちいさな いえ」に帰ります。

 

その時間が短くても、または心配になるくらい、とっても長くても・・・

それは「あなた」の自由。

 

そして「あなただけの ちいさないえ」に帰る、ということは、決して特別なことではなく、特別な場所でもありません。

 

例えば、お父さんが顔の前に新聞を広げているとき、きっと、その中は「おとうさんだけの、ちいさないえ」。

お母さんが、目を閉じて、ソファーでうたたねをしているとき、そこは「おかあさんだけの、ちいさないえ」。

子供だったら、椅子の下や、毛布の下、時にはお面の下でさえ「あなただけの、ちいさないえ」。

 

そして最後は、こう結ばれています。

「もし あなたが、だれかの ちいさないえのそばを とるときは、わすれないでください。れいぎただしくすることを、そっと あるき、しずかに はなしかけることを。」

 

この絵本は、そっと、大事なことを語りかけてくれます。

お誕生日のプレゼントとしてもおすすめです。

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