絵本の情報
ねこのセーター
【作】及川 賢治、竹内 繭子
【出版社】文溪堂
「ねこのセーター」のあらすじ
ねこの セーターは ぶかぶかで ぼろぼろで、
おおきなあなが 2つも あいています。
ねこは さむがりなくせに、
こんな セーターを きているのです。
このねこは、まいにち どんぐりに ぼうしを かぶせる しごとを しているのでした。
どんぐりたちは
ぼうしを かぶせてやると、
「ひゃっ」とか
「きゃっ」とか
ちいさな ひめいを
あげるのです。
ねこは怠け者で、いつもすぐに面倒くさくなってしまいます。
どんぐりに帽子をかぶせる仕事だって、すぐに飽きてしまうのです。
そして・・・
ねこは、なまけもので
せっかちで
たいへん、おぎょうぎが悪いのです。
どんぐりたちは、そんなねこを見ていて、こんなうたをうたいます。
「あなが あいてるよ
あなが あいてるぞ
ねこの セーター
あなが あいてるな
あなが あいてるさ
あなが あいてるか
ねこの セーター
あなが あいてるね
あなの なかには
なにが あるのかな
なにが あるのかね」
ねこは、恥ずかしがり屋で、泣き虫です。
そんなふうにからかわれると、いつも悲しくなって、泣いてしまうのでした。
ねこは、セーターを脱ぎ捨てると、ふとんをかぶって寝てしまいました。
ねこは さむがりで なまけもので せっかちで おぎょうぎがわるく
はずかしがりやの なきむしで ちょっと だらしないのですが、
とても はやおきなのでした。
それから ねこは 今日も ストーブの まえで
ぶかぶかで ぼろぼろで おおきなあなが
2つも あいた セーターをきます。
きっと、ねこは このセーターを きにいって いるのですね。
感想
5歳の娘と読みました。
娘は、「どんぐり」が大好きです。
そして、特に帽子をかぶったどんぐりを「ラッキー!可愛い!」と拾ってきます。
帽子だけでも、とても喜びます。
この絵本を読んだ次の朝、幼稚園のバス停に向かいながら・・・
「昨日の猫ちゃん、ほんとに怠け者だよね。どんぐりに帽子かぶせるの3つで飽きちゃうなんて信じられない!わたしだったら、100個かな、やっぱり1000個はできそう!」
と、自信たっぷりに言っていました。
そんな娘が喜んだ、可愛い絵本です。
なまけもので、だらしなくて、お行儀も悪くて、泣き虫なのに、なぜか憎めないんです。
どこかに、こんなお子様はいませんか?
絵本全体から伝わるゆるさに、思わずフフフっと笑ってしまいます。
秋から冬にかけて、何度も読みたくなる絵本です。
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