絵本の情報
りゅうのめのなみだ
【著】浜田 広介
【絵】いわさき ちひろ
【出版社】偕成社
【ページ数】33
「りゅうのめのなみだ」のあらすじ
みんなが恐れている「龍」と、その龍を怖がらない不思議な「少年」のお話です。
南の国の、山のどこかに、大きな龍が隠れていると、人々は昔から言い伝えてきました。
子供がよくない遊びをしたときなど「りゅうがくる。良くない子を、龍は狙っている」と、大人たちは脅しました。
子供たちは皆、龍をおそれていました。
それなのに、どこかのまちに、龍を怖がらない「不思議な子供」がいるという、うわさがたちました。
その不思議な子の誕生日が近付いたある日、お母さんはその子に、誰を呼びたいか尋ねました。
「山の龍を呼んでよ」そう言った少年は、お母さんに、ふざけないでよと、怒られます。
誕生日当日、少年は家を出て、龍に会いにいきます・・・
竜は子供と話をして、子供の深いあわれみに心をうたれ、なみだをながしつづけました。なみだがあふれて川になり、竜は子供を背にのせましたが、だんだんに蛇体が変わって船の形になりながら、子供を乗せて子供の町にやってきました。
誠の愛には、そのうらづけに勇気があるということを、この作は意味していましょう。一つの善意が、つぎの善意をうんでいく証を、この作は語っているともいえましょう。(浜田広介)
感想
皆に恐れられている竜を、恐れない少年が、周りに変だと思われようとも、その考えを変えず、竜に会いに行くところなど、その少年の勇気ある行動にとても感動します。
同著者の作品「泣いた赤おに」でもそうですが、外見で判断しないという、作者の思いが伝わってきます。
関連図書☟
娘も、幼いながら何かを感じ取ったようでした。
我が家には「いわさきちひろ」さんが挿絵をした、アンデルセン童話「あかいくつ」があります。
娘がその絵本を好きなので、他にも別の作家さんが描かれた「りゅうのめのなみだ」が何冊かある中、今回はこちらを選びました。
またまた、娘のお気に入りになりました。
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