百獣の王!ライオンと鳥の心あたたまる物語「ジオジオのかんむり」




絵本の情報

ジオジオのかんむり

【作】岸田 衿子

【絵】中谷 千代子

【出版社】福音館書店

【ページ数】20

「ジオジオのかんむり」のあらすじ

ジオジオは、ライオンの中でも、一番強かったのです。

 

しかし、ほんとうは、ジオジオは、つまらなかったのです。

きりんを追いかけるのも、

しまうまを追いかけるのも。

 

最近白髪も増え、目もよく見えなくなって、だんだんと年老いてきたジオジオ。

ふと、誰かと、ゆっくり話してみたくなりました。

 

すると、すぐそばで、灰色の鳥が言いました。

「ジオジオのおうさま、つまらなそうですね。わたしも、つまらないんです。」

 

灰色の鳥が言うには、6つ生んだ卵が、みんななくなってしまったのだそうです。

3つは、ひょうに盗まれ、

2つは、蛇が飲み込み、

あとの1つは、川に落としてしまいました。

 

ジオジオは言います。

「卵を産みたいのなら、いいところがあるぞ。ほーら、おれの頭の上のかんむりなら、どう思う?」

 

鳥は、ジオジオの頭の上に、巣をつくりました。

ジオジオと鳥は、いつも一緒に行動しました。

 

ジオジオは、鳥のことをおもい、ゆっくりゆっくり歩きました。

雨の日には、じっと、雨宿りしました。

夜になって眠っても、誰もおそってはきませんでした。

 

春がきて、卵がひとつ ひとつかえりました。

ひなは7つ生まれ、みんな元気に育ちました。

ジオジオは、よく目がみえません。

でも、ちゃんと聞いていました。

 

小鳥の声を。

嬉しそうに、じっと、聞いていたのです・・・




感想

百獣の王、ライオン。

とっても怖くて、強いイメージだけれど、年老いたジオジオは、孤独でした。

心温まる他者との交流を、何よりも望んでいました。

 

そこに現れた、一羽の鳥。

そこから、ジオジオと鳥の交流が始まります。

 

静かに語りかける文章と、優しいタッチの絵から、読み終えたあと、とてもあたたかい気持ちになりました。

穏やかで、優しい、何度も読み返したくなる絵本です。

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