戦争と、少年の希望の物語「少年の木」




絵本の情報

少年の木

【著】マイケル・フォアマン

【訳】柳田 邦男

【出版社】岩崎書店

【ページ数】32

あらすじ

鉄条網が張り巡らされた世界に住む、少年のお話しです。

 

少年のいつもの遊び場は、戦争により、破壊され、生活の場は、廃墟になってしまいます。

 

そこには、鉄条網が張り巡らされ、いつも兵士たちが見張っています。

 

少年はある日、瓦礫の中に、小さな緑の芽を見つけます。

 

少年は、一生懸命水をやり、やがてそれがブドウの木だと知ります。

 

荒れ果てた地に、立派に育ったブドウの木は、小鳥たちや、蝶や、子供たちの憩いの場になります。

 

ところがある日、兵士たちがやってきて、ブドウの木を引っこ抜いてしまいます。

 

冬が来て、春がめぐって来た時、少年は鉄条網の向こう側に、冬の間生き抜いたであろう、小さな緑の葉を見つけます。

 

しかし、少年は、鉄条網のこちら側で、水をやることもできず絶望します。

 

ある日、そこに、一人の少女が現れました・・・

ブドウの木は、その少女の手に託されます。

果たして、立派に育つことができるのでしょうか・・・

感想

木が茂り、色とりどりの蝶や鳥が舞う鮮やかなページと、少年の住む瓦礫に占領されたモノクロの世界が対照的に描かれています。

 

「鉄条網って何?」

「戦争って何?」

「この本、怖い」

 

4歳の娘は、そう言って涙を流していました。

 

「平和」しか知らない娘には、恐怖が先立ったのかもしれません。

 

今も世界のどこかで戦争、紛争、テロが繰り返されているという事実。

そして、平和についても、今後、子供と一緒に知り、考えていかなければならないと思うきっかけになりました。

 

読み聞かせて良かったです。

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