絵本の情報
このあとどうしちゃおう
【著】ヨシタケ シンスケ
【出版社】ブロンズ新社
「このあとどうしちゃおう」のあらすじ
こないだ おじいちゃんが しんじゃった。
おじいちゃんの部屋をみんなで掃除していたら、ベッドの下からノートがでてきた。
「このあと どうしちゃおう」と書かれたノート。
そこには、「じぶんが しょうらい しんだら どうなりたいか どうしてほしいか」が、おじいちゃんの絵と文字でいっぱい書いてあった。
例えば・・・
【このあとのよてい】
・別のものにうまれかわってまたこの世に戻ってくる
・かたちをかえてたまに様子を見に行く
・死んだらまず幽霊センターへ
・天国に飽きたらうまれかわりセンターへ
【うまれかわったらなりたいもの】
・お金持ちに買われている猫
・末っ子
・トートバッグ
・クイズのチャンピオン
・宇宙飛行士
【こんなかみさまにいてほしい】
・寿命って決まってるの?とか、知りたかったことを教えてくれる
・あれは神様のせいなんじゃない?とか、文句が言える
・誰にも言えなかったことを聞いてくれる
・空の飛び方を教えてくれる
・趣味があう
【天国ってきっとこんなところ】
・おばあちゃんがいる
・有名人に結構会える
・髪形かえほうだい
・みんな必ずどこか褒めてくれる
その他にも、
「いじわるなあいつはきっとこんな地獄にいく」
「こんなお墓を作ってほしい」
「みんなを見守っていく方法」
「みんなに作ってほし記念品」
そんなことについて、書かれてあった。
おじいちゃんのノートを見ていたら、なんだかワクワクしてきて、僕も天国にいくのが楽しみになってきた。
おじいちゃんは、死ぬのが楽しみだったんだろうか?
もしかしたら、逆だったのかもしれない。
だからこのノートを書いたんじゃないだろうか。
死ぬのがこわくなくなるように。
よし!ぼくも「このあと どうしちゃおう」ノートを作るぞ!
ぼくは ノートを買いに行った。
とりあえず今日は、天国に行ったときのために(ブランコで)空を飛ぶ練習をした。
感想
娘も私も大ファンの、ヨシタケシンスケさん発想絵本第3弾です。
図書館で予約してから、半年近く待ちました。
発想絵本第一弾☟
発想絵本第二弾☟
「このあとどうしちゃおう」は、「死」がテーマです。
著者自身、27歳の時にお母様を、その数年後にお父様を亡くされたそうです。
予測していない突然の死と、ゆっくりと進行していく死。
両方を経験し、それぞれの怖さを知ったそうです。
ご自身のご両親が健康で元気なときに、もっとカジュアルに死につて話ができていたらよかった、というところからこの絵本がうまれたのだそうです。
ヨシタケさんの絵本はこれまで何冊も読んでいます。
どれもユーモアの先にあるのは、世の中を面白がってみられるセンスが備わっている、著者ならではの、提案。
「こんな発想してみたらどう?」
「もっと肩の力を抜いて考えてみたら?」
例えば、「死んじゃいたい」と思い詰めている子に、「死んではだめ」と言う前に、その子の視界が開けるようなアプローチを。
そういうときの、回答のひとつとなるような本を、今後も作っていきたいのだそうです。
今後も目が離せません。
娘が幼児期に、ご著書を制覇します。
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